酸性細胞外pH ：がん転移に関連する微小環境

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作   者：

加藤 靖正;  前田 豊信;  鈴木 厚子; 

作者机构：

奥羽大学歯学部; 

关键词：

代謝;  MMP;  酸性細胞外pH;  増殖;  転移;  TRPM5; 

期刊名称：

细胞

i s s n：

1346-7557

年卷期：

2018 年 50 卷 9 期

页   码：

35-39

页   码：

摘   要：

がんの治療において転移の抑制は生存率向上に大きく 寄与できると考えられ，転移阻止は喫緊の課題である。 がん細胞の転移成立には，がん細胞周囲の微小環境が 影響することが明らかにされてきている。がん細胞は好 気的な条件下でも乳酸を最終代謝産物とする解糖系に 依存してエネルギーを得ているが，この現象をWarburg effectまたは好気的解糖と呼ぶ。エネルギー産生を解糖 系に依存しているがん細胞は大量のグルコ一スを消費して 乳酸を排泄するため，がん組織内細胞外pHは低下する。 これまで細胞の排泄物による生理的現象としてとらえられ ていた細胞外pHの低下が，がん細胞の増殖や転移を制 御する微小細胞外環境の一つとして再び注目されている。 本稿では，がん細胞内の代謝経路と酸性細胞外環境の 構築メカニズムについて概説し，“酸性細胞外pHシグナ ル”を標的とした新たながん転移阻害戦略を紹介する。